トウキョウトガリネズミの寝姿(1)の写真から、イヌやネコが丸まって寝ている様子と基本的に変わらないということがわかります。実はあのようなところに寝るのは暑いからです。トウキョウトガリネズミは北海道に生息するトガリネズミ4種の中でも特に暑さに弱く、気温(室温)が25℃を超えると草の中から出てきて、草の上や途中で暑さをしのいでいると思われる行動をよくとります。下の写真の左側の白いものは保冷剤を入れた袋です。この夏はこのように保冷剤の近くで涼んでいました。
しかし、下のような寝姿はこれまで10年近く飼育していますが、今年初めて見ました。最初死んでいると思いましたが、よく見るとお腹が動いていたのでびっくりしました。すべての個体が、こんな寝方をしているとはとても思えません。
飼育して良くみられる寝姿は、以下のような状態です。ぶら下がっていたり、草の間にはまっていたりします。ぶら下がっているのに本当に寝ているのかと思いますが、時々熟睡してしまい草から落ちることがあります。観察していると目の前で本当に油断して前足の力抜けた感じで落ちるのです。そして、慌てた様子で移動します。その行動はいつもの草から落ちる動作を明らかに異なります。いずれにしても器用な寝方をしているものだと関心します。