季節はずれの換毛3

2021年2月14日換毛に最初に気がついた時
2021年3月4日2週間後の換毛の状況

今日で、季節はずれの換毛に気づいて2週間経ちました。かなり換毛部分が増えましたが、少し進むのが遅い感じがします。過去の観察では10月末頃から始まり、換毛の速い個体は約2週間くらいで、頭部近くまで換毛が進んでいる個体もいました。概ね3週間程度で換毛の完了するのですが、どうなるのでしょうか?

これまで寒い日が続いていましたが、これから段段暖かくなってきます。興味深いです。

トウキョウトガリネズミが棲む嶮暮帰島の話  東日本大震災の津波と嶮暮帰島 1

2011年5月5日撮影、東日本大震災の津波を受けた状態
2020年6月の嶮暮帰島、ほぼ同じ場所

 

嶮暮帰島でトウキョウトガリネズミを2003年に確認して、もう少しで20年になります。そろそろこれまでの記録を整理しなければと強く思い始めていました。最近は、東日本大震災から10年ということで、広く振り返りなどが行われています。それを見て、トウキョウトガリネズミの重要な生息地である嶮暮帰島も、東日本大震災の津波の影響を受けており、津波の影響から10年経過したという節目なので、東日本大震災の津波から嶮暮帰島の変化を見返して見たいと思います。

上記の写真は、上が津波をかぶった後2ヶ月後の嶮暮帰島の状況です。下が9年後の嶮暮帰島の状況です。かなり回復した様に見えますが、実際はかなり大きな影響を受けています。

 

 

 

1月から2月の気温とトウキョウトガリネズミの採餌量

今日の換毛状態。少しずつですが、換毛が進んできています。

今日で2月も終わりです。2021年1月1日0:00~2021年2月28日の17:30までの気温変化状況は、平均気温ー3.3℃、最高気温7℃、最低気温ー16.9℃と記録されていました。最低気温は、1月10日7:45~8:15まで記録されています(15分間隔で記録しています)。10日の平均気温はー9.85℃で、-16℃台は、6:00~9:30まで記録されていました。次に最低気温が低いのが-15℃台で、1月2日、2月6日に記録されていました。道央にしたらかなり寒い方ですが、生息地の道東ならー20℃以下になることもしばしばあることを考えますと、トウキョウトガリネズミにとっては、まだ暖かいのかもしれません。

食べた餌量ですが、1月10日は確かに食べた量は、他の日より多かったのですが、-15℃代の時は普段とそんなに差があったわけではありません。詳細な状況は、今データを検討中です。食べる量が突然増減することがありますが、気温変化が極端だと、食べる量が増減すると言えるまでの相関性はまだ確認されていません。

 

 

コオロギの一時保管

最近は、毎晩コオロギを与えています。まずは、餌入れと水入れを飼育ケースから取り出し、その直後にコオロギを入れます。飼育小屋の中の気温は、氷点下なのでコオロギは動きません。生きたミルワームとゆでミルワームの残量を計測してから、すべてを新しい餌と水に入れ替えて、飼育ケースに戻します。その間5分程度です。

大概、その間にコオロギは無くなっています。どこかに一時保管をするようですが、昨日あたりから場所が変わったらしく、外から見えるようになりました。その様子が、上記の写真です。

夏場などコオロギが元気に動いているときは、その場で食べることがほとんどで、どこかに隠すという行為はほとんど見られません。食い散らかしてそのままという感じです。秋には流木の隙間にミルワームを数個差し込んでいたことを見たことがありますが、すぐに食べられています。貯食(長期間食べずに置いておく)しているという確信を持てるような状況は、まだ確認できていません。観察される状況が微妙なのです。

オオアシトガリネズミは、餌入れから毎回草の中に餌を運び込む行動をとる個体もいました。それも、ゆでミルワームだけ、無くなるまで運び込みます。すべての個体がするわけではありませんし、行動に個体差が大きく、まだなんとも確信を持てません。

しかし、トウキョウトガリネズミは一時保管してから食べるということは、餌によっては行うみたいです。これからも、観察を続けます。

雪の中

昨日は、久しぶりに結構な降雪がありました。今朝は除雪が入り、それなりに雪かきをしましたが、岩見沢などに比べれば申し訳ないほどのレベルです。

雪の中でどんな行動をしているかは、映像のような状態を観察して推察するほかありません。映像のように雪の中に穴を掘ってトンネルを作ったりしているので、このような雪の中でも野生のトウキョウトガリネズミは、活発に活動しているのでしょう。それにしても、冬季に捕獲してみたいものです。

季節はずれの換毛 2

今(24日)は、朝3時過ぎからいきなり雪が降り積もり、2時間ほどで15cm強の積雪になりました。朝3時に何となく目が覚めましたので、外を確認してほとんど積もっていないことを確認して寝ましたので、油断してしまいました。朝の雪かきの時間がほとんど無く、出勤前に大変な目にあってしまいました。9時頃まで吹雪で、交通機関も1日中乱れ、夜も雪かきと大変な1日でした。でも、もっと沢山積もったところもありますので、それに比べれば大したことなかったのですが・・。

飼育小屋の入り口は吹きだまりになっており、小屋の中にも雪が吹き込んでいました。そんな中、トウキョウトガリネズミは相変わらず元気ですが、換毛は少しずつ進んで来ています。体重は、2.1gをキープしています。ただ今日は、出てくるのが遅かったので死んでしまったのかと心配しましたが、どうも休んで(寝て?)いたようで、出てきた時の動きがすごく緩慢でした。気温はー3℃程度なのでそんなに寒くはないのですが、夜の雪かきをしたあとに餌替えに行ったのでいつもより1時間半遅かったからでしょうか?これを書いているうちに日付けが変わってしまいました。雪の影響が大きかった1日でした。

季節はずれの換毛2

季節はずれの換毛に気がつき、写真を撮り始めて1週間が経ちました。なかなか同じような角度や位置での写真が撮れないことや、体の伸び具合で、意外と換毛の進み具合の印象が変わります。

換毛し始めている範囲は、そんな大きく増えているようには見えませんが、明らかに、お尻の体毛に段差ができているのがわかります。そして、尾の付け根周辺の体毛が、頭部周辺の体毛の質感と大きく変化しているのが判ります。この後は、頭部に向けて換毛が進んでいき、最終的に顔に到達して終了する予定ですが、季節はずれの換毛ですので、既知の通りに進むか?

また1週間後に進捗状況をお伝えしたいと思います。

トウキョウトガリネズミは、本当はこんなところに隠れているはず!?

トウキョウトガリネズミがどこにいるか、どのように見えるのかについてのポイントが解っていただけたと思います。

そこで、野外における飼育下でトウキョウトガリネズミの行動を見ていると、暑いという状況もあるのか、写真のようなところに隠れます。これなら、鳥などに見つかる可能性はとても低く、地面は砂ですので、風がふけばこの場所の方が暑さをさけるのに最適だと思われます。

しかし、このような状況を本当の野生下では見たことがまだありません。このような状態は少なくとも砂地では、当たり前のように思えます。自然な行動を見る事ができるのにはまだ時間がかかりそうです。

私はどこにいるでしょうか?追加問題回答

トウキョウトガリネズミの居場所は、すぐにわかりましたでしょうか?動物を見つける能力を高い人には色々なタイプに方がいるとは思いますが、今回のような場面では、トウキョウトガリネズミはどんな形と色をしていて、どこにいる可能性が高いかという知識を持っている人が有利です。しかし、それが外れた場合、一端思い込むと見えているのに見ていないという現象も起きます。

大切なことは、まず知識を元に探し、見つからなかったらその知識に囚われず発想の転換が如何にできるかにかかっています。しかし、知識があるからこそ、見えてくる場合もあります。重要なのは、持っている知識を如何に柔軟に活用できるかにかかっていると思います。

 

回答 私はどこにいるでしょうか?(追加問題あり)

初級・中級は、簡単でしたが、上級はいかがだったでしょうか?       上級は顔が見えていない反則技だったかもしれませんが、ハマナスの枝を降りる途中の映像でした。回答は、以下のようになります。写真をクリックして拡大して確認してください。

一番下に、追加問題を出しておきました。ヒントは「頭隠して尻隠さず」です。

初級中級

上級

追加問題です。意外と簡単かもしれません。