2020年2月15日に雪に穴を掘るトウキョウトガリネズミの映像に書きましたが、本日は砂についてです。
トウキョウトガリネズミは雪だけではなく、床材として土を入れると短いトンネルを掘ることもありますが、穴を掘るところや掘った跡を確認することがほとんどありません。むしろ、草と土の間に通り道を作るような痕跡の方が良く確認されます。
昨年は、海岸で捕獲したトウキョウトガリネズミの個体には、床材として捕獲した場所の砂を入れました。そうすると、翌日は写真のように砂の各所に穴があいています。1ヶ月くらい経過すると砂を交換しますが、同じような穴があいていました。
何をしているかといいますと、砂の中にいるハマトビムシなどの餌を探しているようです。現地では、このように砂に穴があいているところは確認していません。たぶん野外では、ハマトビムシ類はそんなに砂の中、深くまでは潜っていません。砂は捕獲地から持ってきて入れるため、必然的に砂がまざることになります。したがって餌となるハマトビムシ類が砂の中で混ざるため、野外より深い位置にハマトビムシが居ることなります。したがって、普通より深く掘るため、はっきりした穴になってしまうようです。