オオアシトガリネズミはハマナスに登らない?

トウキョウトガリネズミが捕獲されるハマナスが生育している場所で、オオアシトガリネズミも捕獲されます。オオアシトガリネズミは、ハマナスに登るかといいますと、登ったところは見たことがありません。

ハマナスを入れて、両種を同じ条件で10分間飼育ケースに入れたところ、トウキョウトガリネズミは8分後にはハマナスに登りましたが、オオアシトガリネズミは最後まで登らないどころか、最後までハマナスの枝には興味を示さなかった感じでした。急に細くなるところには、行かないという印象をうけました。

両種とも初めての環境ですので、必ず隅々まで確認作業を行います。まずは、地表と物陰や隙間を探索します。トウキョウトガリネズミは、時間が経つと必ず草などがあれば、登って確認する行動が見られますが、オオアシトガリネズミは土を掘ったり、草の中に潜ったりしますが、積極的に草に登って確認するような行動は見られません。オオアシトガリネズミが、全く草に登らないわけではありません。また、野生下で、木に登ったオオアシトガリネズミを見たことがありますが、トウキョウトガリネズミと比較しますと、普段から積極的に草などに登るような行動は見られません。オオアシトガリネズミは、ハマナスを登るのかはまだわかりませんが、ハマナスのトゲを利用して登るような器用なことはできないのではないかと私は勝手に思っています。時間が経てば登るのかもしれませんので、これからも試してみたいと思います。

トウキョウトガリネズミを見ていますと、地表の安全確認に納得するまでは、登るという行動は後回しになっているように見えます。草の上の危険性は、地上よりも少ないと考えているかのようにも思えます。

 

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