トガリネズミを見分ける2(計測方法と体長・全長・頭胴長・尾長の区別を整理する 1)

哺乳類の死体を見つける機会が意外に少ないですので、トガリネズミを見るととても小さいですので、その大きさをよく確認しないで、小さい=トウキョウトガリネズミと思い込まれる場合が良くあります。

最近の哺乳類図鑑には体の大きさ記載は、大きく体長のみ、頭胴長と尾長、頭胴長のみの3つパターンで書かれています。体の大きさを示す用語については、意外と丁寧に書かれていないため、ここで整理したいと思います。

哺乳類の体の大きさは、鼻先から尾の端までを一直線に伸ばした長さを「全長」を基本とし、「全長=頭胴長(吻端(鼻先)から肛門まで)+尾長(肛門から尾の端まで)」となります。そして、「全長=頭胴長(体長)+尾長」として使われるのが基本です。

全長の一直線とは、頭骨から尾骨までが一直線になった状態を指します。従って、上図のように背中を下にして一直線に伸ばして測ります。哺乳類が死亡しますと、大概は多少なりとも丸くなっていますので全体を伸ばして計ります。しかし、押さえ過ぎると頸椎などが外れたり折れたりしますので、実際よりも伸びてしまうことがあります。また、脊椎は頭骨の後頭部端に接して連結しているわけではなく、後頭部端よりも少し内側で連結していますので、頭骨長の一部と脊椎の一部は重なっていることになります。これが外れると大きく伸びることになります。よって、脊椎などの骨を外したり、骨折させたりしないようにして、できるだけ一直線になるよう伸ばして全長を測るということになります。

何って適当だと気がつかれた方は、さすがです。その続きは次回へ。

 

 

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