トガリネズミを見分ける6(白くて斑でもトガリネズミ)

パンダがらしたオオアシトガリネズミ

上記の写真は、オオアシトガリネズミです。

トガリネズミには、体の一部が白化した個体も時々見られます。全身白く、目が赤くなっているアルビノとは異なり、体の一部が白くなっているだけです。

アルビノは、極めて希です。それに対して、体の一部は白化した個体はトガリネズミでは時々見る事ができます。今回のようなパンダみたいな模様の個体は、私もこの1例だけですが、尾の先が白化している個体はたまに見ることがあります。白くなっている大きさは、個体によってそれぞれで、気をつけて見てみないと気がつかないほど白い部分が少ない個体もあります。

これだけを見ますと、図鑑に載っていないので「新種か?」と思ってしまいがちなのですが、北海道では普通にいるオオアシトガリネズミなのです。この場合は、最終的には、上顎の歯の形状を確認することで同定(確定)することになります。

誰かに同定してもらいたいと考えるなら、本当は死体をアルコールやホルマリンで液浸するか、冷凍して、死体を送ることが一番確実です。しかし、訓練したことのない人が行いますと、病気などに感染する可能もあるので、まずは写真を撮ることをおすすめします。上記のように全身の大きさが判るようにスケールと一緒に写った写真を最低1枚、あとは各所を拡大した写真を数枚撮って送れば、種を確定できなくても、種の候補はある程度絞り込むことができます。全体の大きさが判ることが、種名を絞り込む重要な情報であることには変わりありません。詳しい方法は、別の回で書きたいと思います。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA