昨日は、トウキョウトガリネズミがコオロギを捕食する瞬間の映像でした。さた、どのようにしてトウキョウトガリネズミは、コオロギを発見したのでしょうか?
昨日の映像の約1分前に遡ってみましょう。
コオロギを私が飼育ケースに入れて2分ほど経過しました。コオロギは、私が飼育ケースに入れた時から隠れる場所を探して動き回っていました。その後が、下記の映像になります。
トウキョウトガリネズミは、休んでいた草むらから出てきて、鼻先を空中に突き出します。まるで、鼻先がコオロギを探すレーダーのようです。そして、何かを感じとったのか草に潜り、その中をまっすぐ移動してきて、コオロギが動いている草むらの近くから出てきます。その誤差15cm弱。(画面からコオロギは消えていますが、画面左下の画面から切れたギリギリのところで、もそもそ動いています。)
しかし、草むらから出てきた瞬間のトウキョウトガリネズミは、映像からはコオロギがそばにいることは認識していません。コオロギの方向を1度も見ていないからです。餌入れを回り込んで、開けた空間に出てコオロギと出会うことになります。ところが、今回のように餌入れを回り込んでも、毎回コオロギの居る方向に行くわけではありません。反対方向に行ってしまい、飼育ケースを隈なく探しことになる場合もあります。
いずれにしても、昨日の場面のようにコオロギが前進してくる延長線上で、かつ至近距離でないと視力を使っていると思える場面は見られません。