津波の影響を調べるためには、津波がどこまで到達したかを知る必要があります。そのポイントは、下草の倒れている方向です。津波を被ると必ず引き波の影響で、一定方向に倒れるという現状が見られます。したがって、倒れている方向が一定になっているところまでが、津波が来た場所と判断できます。
地形によっては、津波の動きが変化しますので、倒れている方向が異なっているところもありますが、周辺を見回すとどのように津波が移動していったのかが判ります。
写真では、白っぽい草が倒れている範囲が津波が到達した位置を示しています。倒れている草が白っぽいのは、もともと枯れれば白っぽいですが、津波で海水を被っていますので、海水の影響でより白くなっていると考えられます。
写真をよく見ると判りますが、白っぽい草との境を見ると草の倒れている方向が周囲と異なることが判ると思います。このようにして、その線を辿っていくと津波がどこまで来たのか、波はどのように移動して行ったのかが判ってきます。
GPSによる計測ですが(誤差が大きい)、津波の最高到達地点は、標高約15mでした。