個体数推計調査を行っていませんので本当のところは判りませんが、嶮暮帰島でコシジロウミツバメに次いで個体数が多いと思われるのは、エゾヤチネズミかもしれません。とにかく、箱罠(シャーマントラップ)をかけますと、すぐに罠に入りますし、トガリネズミ捕獲用の墜落函にも、エゾヤチネズミが入っていることが結構あります。時には幼獣が3個体墜落函に入っていたこともありました。エゾヤチネズミの成獣は、深さ20cm程度の墜落函くらいは自由に出入りできるようなジャンプ力はあります。しかし、見回り中に墜落函にエゾヤチネズミが結構入っていることがありますが、そのような個体は居心地が良いのか、墜落函から追い出さないと出て行かない個体の方が多いです。また、一晩中何回も同じ墜落函にエゾヤチネズミが入っていることもあります(多分同じ個体と思われますが)。
自動撮影装置では、エゾヤチネズミは墜落函から飛び出てくるところも撮れていますが、トリガーの関係できれいなジャンプして出てくる瞬間は撮れていません。今回は、墜落函が設置されているなか、墜落函の前でどのようなことが展開されているかエゾヤチネズミの行動をピックアップしてみました。